カテゴリー別アーカイブ: イベント報告

69+16歳のお誕生日おめでとうございます!

ユーヤさん69+16歳のお誕生日おめでとうございます。

16歳の頃のユーヤさんはどんな感じだったのでしょうね。ロックンロールが大好きなものすごく元気な青年だったような気もしますし、じぶんの感性に押しつぶされそうな繊細な青年だったような気もします。その両方だったのかな。

きょうはHIROさんがブラジルで、TATSUさんがリハーサルと重なって、お父さんにユーヤと名付けられたユーヤ君が交通事故で、どうなることかと思ったのですが、お墓参りにはマネージャーの大先輩の大久保青志さんがいらっしゃって、オノ・ヨーコさんの版権をやっとクリアしたCD『One Step Festival 50th Anniversary Edition』と、ご自身の著書『フェスとデモを進化させる 「音楽に政治を持ち込むな」ってなんだ!?』を墓前に報告してくれましたね。

お誕生日のお墓参りのお花は、いつもクリスマスリースを買うのですが、今日はクリスマスツリーを見つけたので、お墓の横に置きましたよ。ユーヤさんがお墓の中でじっとしているとは思えませんが、このクリスマスツリーは面白いでしょ。

韓てらでのパーティには、元フラワーズのベースだった大谷さんが今年もご夫妻で、砂川さんとさっちゃんと、そしてREDZさんがピーちゃんを連れてきてくれました。

ピーちゃんには何か物語がありそうで、前から聞いてみたかったのですが、ピーちゃん物語はREDZさんがミュージシャンになった物語と重なって、みんな真剣に聞いていました。金髪カーリーヘアのギタリスト(PIE(龍巻のピー))とのたび重なる偶然の巡り合わせによる出会い。そしてその早すぎる死。パペットのピーちゃんはPIEさんを忘れたくないからなのですね。

欠席と思っていたHIROさんはブラジルから電話してくれて、スマホで真っ黒に日焼けした顔も見せてくれました。ブラジルは夜中の2時過ぎだったみたいです。

それぞれが内なる大切なユーヤさんの思い出があって、わたしも生きていることが楽しくて素敵なことだと、繰り返し教えて貰ったような気がします。来年も楽しいパーティができそうです!

そうそう、大久保さんはスケジュールに3月17日のクロコダイルを書き込んでいました。新しい出会いも生まれそうです!

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内田裕也生誕85年祭スペシャルゲスト!ピーちゃん

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元内田裕也マネージャー大久保青志さん墓前報告

One Step Festival 50th Anniversary Edition

フェスとデモを進化させる 「音楽に政治を持ち込むな」ってなんだ!? 大久保青志著

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アナタを大切にして

 2024年4月18日、
湾岸の羊のメンバーが新宿歌舞伎町、大久保公園周辺でティッシュを配ると聞いて、参加してきました。

「ありがとうございます」とティッシュを受け取る人もいれば、受け取らない人ももちろんいて、友だちが受け取ったティッシュに興味を示しながらも受け取ろうとしない女性もいて、このティッシュがなんらかの波紋を呼び起こしていることが伝わってきました。

ティッシュじゃなくて1万円札を100枚欲しいと言っている女性がいたかと思うと、「何?宗教?」と言っている女性もいました。ティッシュ配りを終えたHIROがユーヤさんもジョーさんも力也さんも一緒にいてくれたと言っていたので、ロック教なのかもしれません。

アナタが大切だと俺たちは思う。だから、アナタ自身がアナタを大切にして欲しい。

ということなんだなと思いながら、わたしもティッシュを配ってきました。

そして、ミュージシャンのステージの上とはまた違った真剣な表情を見て、作品が生まれる予感がしました。

 

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50+1 NEW YEAR ROCK FESTIVAL 2023-2024

50+1、ニューイヤーロックフェスティバルの新たな出発は渋谷ストリームホール。開演前に渋谷でフラーやーを配るということで、こちらも参加してきた。

ルタ前でのチラシ撒きを思い出しながら、エスカレーターの下で待っていると、HIRØ、TATSU、CHARGEEEEEE、Ray Yamanaka、瓜田純士が降臨!

渋谷センター街でひときわ目立つモヒカンのRYO-TA。

「あやしいものではありません」とHIRØ。NEW YEAR ROCK FESTIVALの声が響く。

REDZもメガフォンとって、Power To The People!

コンサートがもうすぐはじまるよ。

 

 

50+1オープニングは暴動クラブ(Voodoo Club)。New Year Rock Festivalはロックンロールからはじまるのが定番だった。メンバーは19歳と若いバンドだ。

二番手に、楽しみにしていたRay Yamanaka。ジョー山中の名曲「Woman」、そしてHipHop。この声は大事にして欲しい。

続けて瓜田純士。麗子さんはきょうは残念ながら出演しなかったが、毎回成長を感じさせてくれるパフォーマンス。

次は呂布カルマのラップ、KYONOのロック、そしてキングギドラ。HIPHOPも2023年は50周年を迎えたとZEBRA。

そして一年の幕開けを前に「湾岸の羊〜Sheep living on the edge〜」。買いたいと思っていたCDを会場で入手。HIRØには言いたいことがいっぱいあるんだ。

セレモニーは「コミック雑誌なんかいらない!」

2024年の最初のバンドはJ-REXXX。まじめな曲はこれだけとのことだが「MUSIC」は名曲だと思う。

RUEEDのレゲエ。そしてトリはMoutain Man(高橋和也、原田喧太、平山ヒラポン牧伸)。 高橋和也は、紅白のトリからNYRFのトリを務めることになった。

コンサートの締めは、J-REXXXによる一本締め!

鮎川さんも、PANTAさんも、もんたさんもこの世を去ってしまったけれども、渋谷ストリームホールは、NEW YEAR ROCK FESTIVALが持っていた猥雑なエネルギーを感じさせてくれた。
一年の始まりを、今年もロックコンサートで迎えられたことに心から感謝!HIRØさん、ありがとう!

年末にまた会えることを祈っています。

INTERVIEW “50+1 New Year Rock Festival 2023-2024″開催記念座談会

【スポニチ】「ニューイヤー・ロックフェス」年またぎで開催 新年をにぎやかに祝う

【サンスポ】ニューイヤーロックフェス開催直前にHIRØ、Zeebraら出演者が渋谷の街練り歩くhttps://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/284504

【東スポ】大みそかの「New Year Rock Festival」にキングギドラ、Rueed出演

【スポニチ】New Year Rock FestivalにRAY YAMANAKA aka ZERO出演

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69+15歳のお誕生日おめでとうございます!

ユーヤさん、69+15のお誕生日おめでとうございます!
韓てらでのちょっと早めのお誕生パーティ、楽しかったですね。
大谷さんから、フラワーズ時代のお話を伺いました。当時は橋本健を名乗っていらしたそうで、ユーヤさんがヨーロッパから帰って新しいバンドを作るために、あちこちのライブハウスを巡って、諦めかけていたときに出会ったのが、橋本健さんがベースでいたバンドだったのですね。麻生レミさんはもう決まっていたそうで、ボーカルはいらないと言われたとか。
年末に池袋のドラムでステージをして、お客さんが6人しかいなかったこと。
「紅白だけが祭じゃないよ」という反骨のメッセージは、あの時に生まれたはずと大谷さんがおっしゃいました。
東京に呼ばれたバンドメンバーは赤坂で合宿していて、ある日、家賃滞納で部屋に入れなくなって窓から機材を救出し、メンバーはそれぞれ女性の元へ。。。そこで大谷夫人と結ばれたと言うエピソードも!

お誕生会恒例の自己紹介コーナーは充実のひとときで、ファンの方でそんなにエピソードのない方は同じことを毎回言うことになっているのですが、同じことでもちょっとニュアンスが違っていたり、新しいエピソードを話してくれたり、怖いと思っていたユーヤさんに紳士的に接していただいてカッコよかったというREDZさんの話や、TATSUさんが偶然都知事選のライブ遊説に行き合わせた話とか、内田裕也エピソードは尽きることがなかったです。

自己紹介のトリはHIROさんで、HIROさんはユーヤさんの写真に語りかけるように話して、池野さんが撮影した穏やかな表情のユーヤさんが静かにHIROさんの話に耳を傾けているように見えました。

内田裕也着せ替えコーナーは3回目となり、もうネタ切れではあるのですが、REDZさんのチャイナ服はチャイナ服に見えなくて、さすがの存在感でREDZ風に着こなしてました。REDZさんは4時からラジオがあって、ちょっと早退でしたが、ラジオの冒頭で内田裕也誕生会の話もしてくれましたよ。(コマラジ←クリック)
TATSUさんはサービス精神でユーヤさんのドレスを胸にあてて、妙に艶っぽくなっていました。(TATSUさんのファンのみなさん、ごめんなさい)
HIROさんは、テレビのバラエティでユーヤさんが女装したときに、「女装するかしないか」のクイズにするわけがないと思ったそうで、「するんかい!」とのけぞったそうです。

今年は、69の日に渋谷のヴィジョンで内田裕也最期のCMが流れ、横須賀でのロックコンテストのアイコンが内田裕也になり、ちょうど今、新宿武蔵野館で也哉子さんとの映画「ブルー・ウインド・ブローズ」が上映されています。そして、今日、11月17日にNEW YEAR ROCK FESTIVALのチケットが発売になるとHIROさんが教えてくれました。(イープラス←クリック)

内田裕也は不滅ですね!

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五回忌

今年の3月17日は、ユーヤさんの五回忌。
2019年3月17日から、丸4年になります。
ロックンロールお墓参りは、ちょっと早めになりましたが、3月12日に行ってきました。
今年は、20代の青年が初参加しました。彼は、博品館での追悼ライブ(第47回のニューイヤーロックフェ)に参加したそうです。居ても立ってもいられない気持ちになって、とのことで、何か魂が通じるものがあったのだろうと思いました。

3月17日にクロコダイルでトリビュートライブをするフラワーズの大谷健さんが、墓前でライブの成功を誓っていらしゃいました。

内田裕也ファンのみなさんは、17日にクロコダイルに行きましょう!18時開場、19時開始です。
今年の大谷さんの衣装は必見です!

第3回内田裕也さんトリビュートライブ


撮影:Sachi

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50th NEW YEAR ROCK FESTIVAL 2022-2023

50周年なんで、武道館でやろうと思ったんです。武道館がオールナイトは駄目だったので、同程度の規模ということで、有明・東京ガーデンシアターでします。キャパは8000人です。ユーヤさんとジョーさんとの約束ですから!
と、明るく言うHIROの蛮勇ぶりに舌を巻きながら、規模は比較にならないながら、わたしも地元のイベントで中ホールの方が無難ではという意見を押し切って、大ホールで開催したことを思い出した。集客が気になったけれども、そこはもう心意気なのだろう。

オープニングはこれまでのNew Year Rock Festivalの映像。懐かしい場面が短いショットで過ぎ去って行く。
そして、「湾岸の羊」。
クォリティの高さを感じて、ユーヤさんの追悼コンサートの直前につくったTwitterアカウント(@nywrf)*に、
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オープニング映像にうるうるして、そして「湾岸の羊」。
クォリィに誇りを感じる。
J-Rexxxも加わり、鮮やかなオープニング!
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とTweetした。

*今回のコンサートの公式アカウント(@nyrf2020)とは別のアカウントです。

一つ流すと、他も流しておけば記録なるだろうと、全バンドについて書きたくなった。

瓜田純士のステージも、48回、49回と3回目。父親との葛藤を現した「To Father」、完成度が高まっている。ふと、瓜田純士が松田優作に重なって見える。ユーヤさんのバースデーパーティに来てくれたときに、都知事選のときのジャケットをみんなで着てみたのだけれども、瓜田純士の端正な姿に驚いた。華のある人だ。
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瓜田夫婦
瓜田純士が、ふと優作さんに見える。
完成度が上がっている。
華がある。
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KYONO
観客が前に出て踊り始める。スピードと耳に心地いいキレ。
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DJ Masterkeyが中継ぎ。
退屈しない。次は般若。前例の柵の前に観客が並んでる。
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般若
一番つれぇのは今だぜ!
20年前に「妄想族」で出た。
オレらは絶対、うまくいく!
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THE BONES
会場が跳ね出した!
ヤバくね?このライブ!
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スタンドB2列目にいたわたしも見やすいかったが、アリーナに入った友人も見やすいと言っていた。音もいいし、照明もよかった。ステージを取り巻く環境の良さがある。
ユーヤさんがアーティストの表現の場として、TV出演を用意してみせたのと同じように、HIROもアーティストに表現の場としてのいいステージを用意したかったのだと、ふと気付いた。
内田裕也が示したアーティストへの愛情をHIROも間違いなく引き継いでいる。
アナーキーと言う名のバンドが続く。
80年代初頭、ユーヤさんはことあるごとに元祖「亜無亜危異」が好きだと言っていた。

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ANARCHY
やりたいことだけやって生きる!
夢が叶ったはずなのに胸が痛い。
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亜無亜危異
ユーヤさんが、「好きだ」と言ったロックバンド!
1980年を迎えた頃のNYRFの猥雑なエネルギーを体現していた。
危険な香りをそのままに、不良の成熟を感じさせる。
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BAD HOP
リズムを刻み、韻を踏み、ドラマを紡ぎ出す。
俺たちがハイランドへ連れて行ってやるぜ!
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HIRO率いるカイキゲッショクからセレモニーへ。
内田裕也の孫、内田雅楽もステージに登場!
「コミック雑誌なんかいらない!」で新年の幕が明ける。

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カイキゲッショク
尖った個性と個性がぶつかり合って、磨き上げられる不吉な赤い月。ジョー山中の声が蘇り内田裕也が啓示する。KILL COVIT!
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セレモニー
内田裕也、ジョー山中、安岡力也、桑名正博、シーナ、柳ジョージ、萩原健一、松田優作、原田芳雄
HIRO、Zeebra all artists!
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新年最初のバンドはDIR EN GREY。
他のバンドが生命賛歌であるのとは対極にあって、児童虐待の被害者を思わせた。歌詞はほとんど聞き取れず、「返せ返せ」というセリフが耳に残って、だいぶ前に見た児童虐待に関するTV番組で、幼い頃、大切にしていたぬいぐるみを燃やされたという話を思い出した。子どもにとっては、とんでもない傷になる。妙に考えさせられてしまうバンドだった。

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DIR EN GREY
獣のようであり神のようであり赤子のようである。
地獄で悪魔に囁かれているような危うさ。これがこの時代の気分なのか。
言葉は意味をなさず人間の鳴き声のようだ。
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そして文字通り、生きることの背中を押してくれるAI。
「叫び」を描いたムンクが太陽信仰に目覚めたように、このコンサートも、何かを待ち望んでいる。

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AI
確かなボーカル。確かなメッセージ。
ちゃんと分かってくれるひとがいる!
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KATAMALI with 高橋和也
職人気質のKATAMALIに元からいたかのように高橋和也が馴染んでいる。
ひらり♪ひらり♪
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加藤ミリヤ
赤いブーツ、ミスティブルーのジャケット、ストレイトの金髪。
愛のまやかしなんか信じない♪
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Rueed
夜なんて明けなきゃりゃいいのに♪
血のつながりを超えた家族に捧げます。
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呂布カルマ
ゆるい夢をいつまで見てる?
触らぬ神に触れてやろう♪
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the Low-Atsu
酔っ払いのToshi-Lowのブルースハープが心地いい。細美武士の声が伸びやかに響く。
人間、いつも100点出るわけじゃない。
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J-Rexxxは、謙虚でありながら過激に観客を煽ってみせた。
「おはようございます!」
オールナイトとなると、さすがに睡魔に襲われる時間があって、アーティストにとっては試練の場ともなる。観客よ目覚めよ!
わたしはJ-Rexxxの「MUSIC」のファンである。

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J-Rexxx
武器を捨てろ
ボリューム上げろ
music change the world!
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DERI/DABO/SUIKEN/
BIGZAM
あけおめ!
いい年にしよう!
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取にZeebra登場!
そしてフィナーレへ。
TwitterのリツィートはDIR EN GREYが多いが、どういう仕組みなのか、ZeebraのTweetが一桁多い表示回数を示している。
ヒップホップよりも、NYRFは歴史が1年長いそうな。

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Zeebra
ヒップホップはアメリカで始まって今年で50年。NYRFの1コ下。
どんなやつでも2度目3度目のチャンスがある。
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フィナーレ
50+1もやります!
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有明・東京ガーデンシアターの大打ち上げ花火がNYRFの最後になったらどうしようという不安を打ち消してくれた。
これからも、このコンサートを支えていきたい。

オマケで、渋谷の街を彩ったフラッグを観客にプレゼントするという。
どうやってプレゼントするかまでは決まっていなかったようで、ステージ上のミュージシャンと観客のじゃんけんと言う微笑ましい企画が唐突に持ち上がり、「最初はグー」とはじまった。
HIROやZeebraとのジャンケンというのも見もので、明け方の新規格となりそうだ。
最後に、安岡力也がやっていた三本締めを、J-Rexxxが!

また、年末に会おう!
ロックの歴史がずっとつづきますように。
鮎川誠さんの一日も早い回復を祈りつつ。

Rock’n Rollienne

記事。。。
「内田裕也さんやジョー山中さんも天国で喜んでいる」ニューイヤーロックフェス 3年ぶりに有観客開催― スポニチ Sponichi Annex 芸能

内田裕也さん創始「ニュー・イヤー・ロック・フェスティバル」が50周年(東スポWEB)  #Yahooニュース

開催迫る「New Year Rock Festival」50回目の見どころを紹介、出演者16組からのコメントも – 音楽ナタリー 特集・インタビュー

公式サイト
https://www.newyearrockfestival.com/

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内田裕也三回忌

親切なFacebookの機能が2年前の青山斎場の写真を画面に映し出して、あの日、桜が満開だったことを思い出した。
遺影の前のじぶんの顔は魂が抜けたようだ。
わたしは、そのニュースをニュースではなく、友人からのお悔やみで知った。SNSを通じて、多数のメッセージが届いていた。
予行演習ではないけれども、2ちゃんねるなどの心無い書き込みで、内田裕也が死んだなどという文字を目にすると、心臓に鋭い痛みが走った。もし、現実になったら心臓麻痺にでもなるのかと思っていたが、お悔やみの言葉は鋭いナイフを柔らかくくるんで、わたしの心臓はその日も動いていた。

ふとした思い付きで始めたお誕生会は、湿っぽくなくていい感じで、みながまたやりましょうと言ってくれる。こちらはお墓参りして、その後、お誕生会なのだが、古賀政男音楽博物館が内田裕也の遺品の展示をして楽曲を流してくれているので、ここに行ってからお墓参りというのをしようと思いついて、内田裕也ファミリーでさっちゃんと言えばこの人!という友人と、「内田裕也お墓参り実行委員会」を結成して、3月14日にロックンロールお墓参りを決行した。

前日は内田家の三回忌だったようで、大きなフラワーアレンジメントが飾られていた。お花のお師匠でもあるわれらがさっちゃんが、みんなが持ち寄った花をきれいに飾ってくれた。
北海道の親不孝通りからは電報も来ていて、にぎやかなことの好きなユーヤさんは、連日の賑わいに喜んでくれただろうと思う。

命日の3月17日は、内田裕也トリビュートライブ!クロコダイルでフラワーズの楽曲を聞くことができた。
NYRFの常連だった李世福コネクションも久しぶりに観ることができ、1960年代の終わりころに、さぞかしとがっていただろうユーヤさんの粋を再確認した。

実はお墓参りの方には、60年代の初頭にユーヤさんにナンパされた女性も参加して、みんな興味津々でお話を伺った。新宿アシベ、池袋ドラム、楽屋から会場に入れてくれた話などなど。トッポかった(*きざで不良じみているという意味)ユーヤさんが、その後、ロック界で不動の地位を築きあげることになるとは思っていなかったというセリフに、そのトッポさがいかなるものか、伝わってきた。

その前日、13日には横浜で「十階のモスキート」の上映があり、崔洋一監督のトークライブがたっぷり1時間あった。

60年代にはじまったユーヤさんのロックンロールライフは、70年代に不動のものとなり、80年代にはその音楽業界での立ち位置を大いに活用して映画界に殴り込みをかけることになる。崔監督が映画の予算をどこからどう集めたかというエピソードを語ってくださった。キティフィルム、キョードートーキョー、ニューセンチュリープロデューサーズが、それぞれ1500万ずつ出してくれたという。60年代のはじめ頃、トッポかった内田裕也の面目躍如である。

崔監督もこの後、お墓参りに行くと言っていたし、トリビュートライブに出演したみなさんも、昨日行ってきたとか、今日行ってきたと言っていた。3月13日、14日、16日、17日は、だれかかれかお墓参りに行ったようだ。15日にも誰か行ったかしら。

実は中高年の宿命で、雑事に忙しく、あちらのスイッチがONになると、こちらがOFFになってなかなか切り替わらない。こちらのスイッチをONにしてくれたのは、下記のお知らせだ。

年末に行われた第48回目となるNYRFが全世界で配信されるとのこと。詳細は近日中にお知らせします!

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HIRO PRESENTS NEW YEAR ROCK FESTIVAL

東京のコロナ感染者が一挙に1300名を超えたというニュースを聞きながら、HIROプロデュースのNew Year Rock Festivalに向かった。無観客配信ライブだが、クラウドファンディングでライブ会場への入場の権利を手に入れる寄付というのがあったので、わたしはそれに参加した。2階席と聞いていたが、2階は1列しかなく、要するにvip席だった。ユーヤさんの遺影を持参した。

内田裕也が46年間続け、そしてその追悼としての47回が一昨年行われ、その次があるのかどうか、それは内田裕也がまだまだ元気な頃から、NYRFファンの間では心配の種であった。追悼はできる。問題はその後。

商業的な基盤がしっかりしているのであればまだしも、内田裕也は、資本主義経済社会の原則をおよそ無視しているような人物で、だからこそ不可能を可能にもし、同時にあらぬ軋轢を生んできたのだった。内田裕也でなければなりたたない、そういう世界を凝縮したようなNew Year Rock Festivalだった。

そして、47回の追悼コンサートで、HIROが後を継ぐと誓ったのだった。当然、誰もが快く応援するのだろうと思っていたが、内田裕也の威光が消えて、テレビ局の支援は得られず、個性と個性がぶつかり合うアーティストの世界で、ことはそう簡単ではなかったようで、その簡単でないことが、コンサートの企画に磨きをかけたように思う。

カイキゲッショクがオープニングを務め、Burning Loveに続いて、KILL COVID。家に帰ってから、Live配信のアーカイブを確認したところ、今回のコンサートは2020年に作られた曲というテーマがあったとのこと。ミューズの神様は酷薄で、苦しい時期に芸術は光る。骨のある楽曲が生まれているのを実感した。

Live会場は、LiveとLiveの間は休み時間のようなもので、控え室に戻って、飲み物を飲んだりお弁当を食べたりしていたが、Live配信を観ると、HIROは曲間のインタビューを一人で担当していて、その集中力にも責任感にも、改めて感心した。

わたしは、コンサートを楽しみながら、このコンサートの通奏低音のようなものを感じていた。内田裕也主催のコンサートは、演者が謙虚なのだ。どれほどの不良でも大スターであっても、「お前は俺のファンだろう」という態度はとらない。内田裕也主催ではない複数のアーティストの参加するコンサートに行くと、「?」と思うアーティストが1人や2人はいる。つまり、客の全員が自分のファンという態度でパフォーマンスを行うのだ。そんなステージに接すると、何を勘違いしているのかと冷ややかに眺めることになる。

HIROのNEW YEAR ROCK FESTIVALにも、勘違いアーティストはいなかった。むしろ、わたしの方が幸福な勘違いに浸っていた。他に観客がほとんどいないわけで、あろうことか仲野茂がわたしのためにだけ歌っているような錯覚に陥り、わたしは全身で幸福を感じていた。元旦から本当に幸せだった。

そして、コンサートのラスト、スペシャルゲストである長渕剛が登場した。内田裕也の墓前に挨拶を済ませてきたとのこと。ユーヤさんの骨はどんな音を立てただろうか?内田裕也が存命であれば、おそらくあり得ないブッキングだっただろう。「魚からダイオキシン」で、内田裕也は長渕剛のそっくりさんを殴り倒していた。個人的になにかあったのかなかったのか知る由もないが、映画の中でのいたずらめいたシーンではあるが、長渕氏はとくにクレームをつけるでもなく耐えていたのか。

今、長渕剛というフォーク界が生んだ大スターが目の前にいる。彼のステージは謙虚でいて、パワフルだった。

内田裕也というロック界の大御所について、彼は不快感を抱いていなかったのか、不快というより、少し寂しい気持ちを持っておられたのか。HIRO氏と長渕氏の葛藤に思いを巡らしながら、この瞬間に、内田裕也はHIROに否応なく完全にバトンを渡したように感じた。

一つ、エピソードを開示しておこう。いつのことだったか、ユーヤさんと一緒にいるときに、テレビ画面に長渕氏が映り、桜島でのコンサートを報じていた。何万人もの観客を集めたとのこと。どう反応したものかと思っていたところ、ユーヤ氏は言った。「これはすごいよ。」

内田裕也は認めるべきことは認めていたのだった。

もう一つ、コロナで世界は危機に陥り、大きな危機に直面し、人間は争いを始める可能性もある。こんななかで、長渕剛と内田裕也ワールドを見事和解に導いたHIROの慧眼に敬意を表する。

Rock’n Rollienne

配 信: 2021/1/6(水)まで
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